レーザー治療について
2025/12/04
レーザー治療
保険治療で可能な治療あります
レーザーを歯科で使うメリットって何?
レーザーは私たちの身の回りにもたくさんあふれています。例えば、コンビニやスーパーで使うバーコードリーダーもレーザーを使っています。紙に印刷するときにもレーザープリンターを使う方も多いでしょう。講演会などでスライドを指し示したりするのに使うレーザーポインターも身近ですね。もう少し強いレーザーですと、整形外科で腰痛の治療などに使われたりもします。
歯科では、さらに強いエネルギーを持ったレーザーを用います。一つの波長の光を集めることで、瞬間的にエネルギーの密度を高めて、病的な部分に照射して治療に使うのです。組織を切開したり病的な部分を蒸散させたり固めたり、といったことに用いることができます。化学物質を用いるわけでもないのでアレルギーを起こすこともありませんし、電気メスのように通電することもありません。歯科で使われるレーザーは赤外線領域の波長で、発がん性もなく、妊婦にも安全に使用できます。
また、悪くなっているところにぴったりピンポイントで照射することができるので、歯を削る量が少なくて済むのも大きなメリットです。さらには、歯科の治療でふだんどうしても怖さを感じやすい「キーン」というような音もなく、痛みも少なく済むので、今までよりも患者さんにとって安心感が強いのも長所です。
そうしたレーザーの特長を生かして、虫歯や歯周病の治療もこれまでとは違う次元での対応が可能になってきているのです。
さらに保険診療の適用もできるようになってきました。2008年から虫歯の処置、2010年から歯周病の処置、2018年からは軟組織の処置になどについて、それぞれレーザー治療の保険適用が認められていますので、患者さんにとっても治療を受けやすい環境が整ってきています。
レーザーを使い分けることで、的確な治療につなげる
ちなみに、歯科治療で使われるレーザーには波長の異なるいくつかの種類があります。例えば、虫歯の治療には、歯を削り取ることが可能なエルビウムヤグレーザーというものを用いますし、歯周病の治療や軟組織の治療には、組織の状態に合わせて半導体レーザーなど4種類のレーザー機器を使い分けることになります。
というのも、レーザー光を生体に照射すると、その波長によって組織反応が大きく異なりますので、歯科医師はそれぞれの波長の特性を理解し、レーザー機器の持っている長所を最大限生かして、治療に役立てているのです。
歯科治療のレーザーは、波長の特性から、生体にあてると熱エネルギーになり、いわば火傷のような状態になります。ですので、治療したい組織以外には照射しないよう、細心の注意を払っています。特に目に当たると角膜や水晶体を傷つけてしまうこともあるため、患者さんも歯科医師も全員が目を保護する専用のゴーグルをつけるなど、安全には十二分に気を付けて治療を行っています2)。そうしたこともあり、日本では歯科用レーザーは医師免許・歯科医師免許を持った者でないと使用できません。
歯周病をレーザーで治療する
歯周病では、歯肉の部分に細菌が感染してしまい、腫れ上がって痛い、というのが主な症状です。これまでの治療は、局所麻酔の注射をしたうえで、メスで切開していました。しかしどうしても出血が多くなりがちでした。歯肉炎になっているところにレーザーを照射し、そこを切開して取り除きます。切開した周囲は照射の熱で組織が凝固するため、出血が少なくて済むのがメリットです。